ライラックまつりが終わると、札幌の「次のイベントは?」という空白期間がやってくる。
YOSAKOIソーラン? もちろんある。でも今年の夏、定山渓に新しい選択肢が加わった。
その名も**「夏灯路(なつとうろ)」**。
「灯路」と書いて「とうろ」。提灯や行燈のやわらかな灯りが温泉街を彩る、周遊型のナイトイベントだ。今年2026年6月1日から10月31日まで、毎日開催されている。
「JOZANKEI NATURE LUMINARIE」の生まれ変わり

「夏灯路って初めて聞いた」という人も多いと思う。それもそのはず、今年が初開催だ。
でも定山渓のナイトイベント自体は、実は10年以上の歴史がある。
2016年から続いてきた**「JOZANKEI NATURE LUMINARIE」**——LEDイルミネーションとプロジェクションマッピングを使ったデジタルアート系の夜のイベントで、道内外から多くのファンを集めてきた。
それが今年、大きく変わった。
きっかけは二見公園の大規模改修工事。メイン会場が使えなくなったことで、「どうせ移転するなら、全部リニューアルしよう」という発想になったらしい。10年間に渡り開催してきたイルミネーションイベントが、二見公園の改修工事に伴う会場移転を契機に、全く新たなコンセプトのもと生まれ変わることになった。
LEDキラキラ系から、和の灯りへ。デジタルから、アナログへ。これはなかなか思い切った方向転換だ。
どんなイベント? まず基本情報から

| イベント名 | 夏灯路~灯りが紡ぐ湯けむり散歩~ |
|---|---|
| 開催期間 | 2026年6月1日(月)〜10月31日(土)毎日 |
| 点灯時間 | 19:00〜21:30(9・10月は18:00〜21:30)※最終入場21:15 |
| 料金 | 無料(定山渓神社は宿泊者限定・入場券必要) |
| 会場 | 定山源泉公園・岩戸観音堂・足のふれあい太郎の湯ほか |
| 駐車場 | タイムズ定山渓観光駐車場(500円/日) |
無料で楽しめるのが嬉しいポイント。ただし、メイン会場の定山渓神社は宿泊者限定だ。日帰りで行く場合は「神社以外」が楽しめるエリアになる。
「神社が宿泊者限定なら日帰りでも楽しめるの?」と思う人もいると思うが、後述する各スポットがしっかり充実しているので心配ご無用だ。
何が見られる? スポット別に紹介

🏮 定山源泉公園(誰でも入れる)
温泉街のメインストリートに近い公園が、無数のランタンの光で包まれる。光ゆらめく足湯に癒され、無数のランタンが灯る公園を浴衣で歩くというのが夏灯路の基本スタイルだ。足湯に浸かりながらランタンを眺める——これ以上の夏の夜の過ごし方があるだろうか。
🪨 岩戸観音堂(誰でも入れる)
定山渓の岩肌に掘られた洞窟内に観音様が祀られている場所。岩戸の洞窟を訪ねるという体験は、イルミネーションとは全然違う雰囲気を持つ。ひんやりした洞窟の空気と灯りのコントラストが、なんとも言えない非日常感を生む。
🦶 足のふれあい太郎の湯(誰でも入れる)
足湯エリアも夏灯路の演出に組み込まれている。浴衣姿で足湯につかりながら、ゆらゆら揺れる灯りを眺める——字面だけで良さが伝わってくる。温泉街で浴衣を借りれるホテルも多いので、ちょっと気合いを入れて行くのも楽しいと思う。
⛩ 定山渓神社(宿泊者限定)
こちらがメイン会場。NAKED,INC.プロデュースのプロジェクションマッピングや、照明とミストによる演出が行われる。NAKED,INC.といえば東京のさまざまな光のイベントを手がけてきたクリエイター集団で、「和の灯り」と現代のデジタル技術が融合した空間が広がる。宿泊するなら絶対に押さえておきたいスポットだ。
「冬の雪灯路」との関係
実は定山渓には「雪灯路(ゆきとうろ)」という冬のイベントがあった。約1,000個の手作りスノーキャンドルが境内を彩る、道民に長年親しまれてきたイベントだ。
現在の形式である「スノーキャンドルの雪灯路」は、2026年1月27日〜2月3日の開催をもって終了となった。15年間の歴史に幕を閉じ、新しい形に生まれ変わることになった。
つまり今年の夏灯路は、10年続いたNATURE LUMINARIEと15年続いた雪灯路、2つのイベントの「次世代版」という位置づけでもある。
プレッシャーは相当なものだと思うが、それだけに気合いの入ったイベントになっているはずだ。
日帰りでも十分楽しめる?
正直に言おう。宿泊のほうが断然楽しい。
定山渓神社の夜間拝観に入れるのは宿泊者だけ。しかも、温泉に入ってから浴衣でそぞろ歩きをして、足湯に入って、神社に行って、部屋に戻る——という流れが完成するのは宿泊者だけだ。
とはいえ、日帰りでも楽しめる要素は十分ある。定山源泉公園・岩戸観音堂・足湯エリアは誰でも無料で楽しめる。日帰り温泉(入浴施設)をセットにすれば、温泉+灯り散歩で十分な夜が過ごせる。
札幌市街地から車で約50分、じょうてつバスでも行ける距離なので、「とりあえず一度見てみたい」という日帰り訪問は十分アリだ。
6月〜10月、季節ごとに変わる楽しみ方
夏灯路が6〜10月の毎日開催というのが、このイベントのもうひとつの強みだ。
- 6〜7月:新緑の緑と灯りのコントラスト。夜でも比較的過ごしやすい。
- 8月:週末には焚き火ラウンジや夏祭りイベントも。
- 9〜10月:紅葉シーズンとの組み合わせが最高潮。紅葉 × 和の灯り × 温泉という、これ以上ない秋の定山渓。
特に10月の紅葉期は、昼の紅葉見物と夜の夏灯路をセットにできる最強コンボだ。定山渓の紅葉は例年10月上旬〜中旬が見頃なので、今から計画しておく価値がある。
まとめ:夏灯路の基本情報
- 期間: 2026年6月1日〜10月31日(毎日)
- 時間: 19:00〜21:30(9・10月は18:00〜)
- 料金: 無料(神社は宿泊者限定)
- アクセス: 札幌市街から車で約50分/じょうてつバス利用可
- おすすめ: 宿泊+浴衣でフルコース、または日帰り温泉+灯り散歩
ライラックまつりが終わっても、北海道の夏は始まったばかりだ。
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