札幌では7月中旬になると、家庭菜園のトマトに青い実がたくさん付き始めます。
毎朝畑へ出ては、
「まだ赤くならないなぁ……」
「今年は失敗したのかな?」
そんな不安になる方も多いのではないでしょうか。
でも安心してください。 北海道では7月中旬にトマトがまだ青いのは、ごく普通のことです。
本州より気温が低く、朝晩の冷え込みもある北海道では、トマトが本格的に赤く色づくのは7月下旬から8月にかけてです。
つまり今は、「収穫を待つ時期」ではなく、甘くておいしいトマトを育てるための仕上げ期間なのです。
この記事で分かること
- トマトが赤くなる仕組み
- 7月中旬に行いたい管理方法
- 甘みを引き出すコツ
- 北海道ならではの注意点
日当たりを確保して色づきを促そう
トマトが赤くなるためには、太陽の光が欠かせません。
しかし、「日当たりを良くしよう」と葉をたくさん切ってしまうのは逆効果になることがあります。
葉は光合成によって養分を作り、その栄養を実へ送る大切な役割を担っています。
葉は適度に残し、実の周りだけ少し明るくするのが理想です。
おすすめの葉かき
- 黄色くなった下葉を取り除く
- 実に重なっている葉を1〜2枚整理する
- 一度にたくさん切らず、数日かけて少しずつ行う
葉を一気に取り過ぎると、強い日差しで実が日焼けしてしまうことがあります。
風通しを良くしながら、葉を適度に残すことが、美味しいトマト作りのポイントです。

水やりは「少し控えめ」が甘いトマトへの近道
7月になると暑い日が増えるため、毎日たっぷり水を与えたくなります。
しかし、トマトは比較的乾燥に強い野菜です。
水を与え過ぎると、実が割れたり、甘みが薄くなったりする原因になることがあります。
水やりの基本
- 朝、土の表面が乾いているか確認する
- 水は株元へゆっくり与える
- 雨の日の翌日は様子を見る
- 葉にはできるだけ水をかけない
北海道は昼間が25〜30℃まで上がっても、朝晩は20℃前後まで気温が下がる日が多くあります。
そのため、本州と同じ感覚で毎日たっぷり水やりをする必要はありません。
ワンポイント
土が少し乾いてから水を与えることで、実に糖分が集まりやすくなり、濃厚な味わいのトマトになりやすいと言われています。ただし、極端な乾燥は株を弱らせるため、「乾かし過ぎない」ことも大切です。

追肥は「やり過ぎ」も「忘れ過ぎ」もNG
7月中旬になると、トマトは次々と花を咲かせ、実を大きく育てるために多くの栄養を必要とします。
しかし、「たくさん肥料をあげれば甘くなる」と考えるのは間違いです。
窒素分が多すぎると葉ばかりが茂り、実の色づきや甘みに影響することがあります。
追肥の目安
- 1段目の実がピンポン玉くらいになった頃から始める
- その後は2〜3週間おきに少量ずつ
- 液体肥料なら週1回程度を目安にする
肥料は一度にたくさん与えるよりも、「少量をこまめに」が基本です。
追肥不足のサイン
- 葉の色が薄くなる
- 実が大きくならない
- 花が落ちやすい
- 新しい葉が小さい
逆に葉ばかりが勢いよく伸びる場合は、肥料が効き過ぎている可能性があります。
下葉を整理して風通しを良くする
北海道でも7月は湿度が高い日があり、雨が続くと病気が発生しやすくなります。
特に地面に近い葉は泥はねの影響を受けやすく、病原菌が付着する原因になります。
黄色くなった下葉や地面に触れる葉は早めに取り除きましょう。
下葉整理のポイント
- 黄色く変色した葉
- 病気が疑われる葉
- 地面に触れている葉
- 風通しを悪くしている葉
葉を整理することで株元まで風が通り、病気の予防につながります。
また、水やり後も乾きやすくなるため、灰色かび病や疫病などの発生リスクも減らせます。
注意
一度に大量の葉を切ると株に負担がかかります。 1回に2〜3枚程度を目安に、数日かけて少しずつ整理しましょう。
支柱と誘引をもう一度見直そう
7月中旬になると、トマトは背丈が1.5〜2m近くまで成長することもあります。
さらに実も重くなり、枝が折れやすくなる時期です。
支柱を立てたまま安心せず、誘引ひもが食い込んでいないか、枝が傾いていないかを確認しましょう。
チェックポイント
- 支柱がぐらついていないか
- 誘引ひもが茎を締め付けていないか
- 重い実が付いた枝を支えているか
- 台風や強風への備えができているか
北海道でも夏は突然の強風や大雨に見舞われることがあります。
一度枝が折れてしまうと、その先の実は十分に育たなくなることもあります。
たった5分の見直しが、大切な収穫を守ることにつながります。
カラス対策は「赤くなる前」に始めよう
北海道では7月下旬になると、真っ赤に色づいたトマトを狙ってカラスがやって来ます。
「赤くなったらネットを掛けよう」と考えていると、翌朝には一番美味しそうな実だけが見事につつかれている……そんな経験をした方も多いのではないでしょうか。
カラスは非常に観察力が高く、一度「ここに美味しいトマトがある」と覚えてしまうと、繰り返し畑を訪れることがあります。
だからこそ、防鳥対策はトマトが赤くなる前に始めることが大切です。
おすすめのカラス対策
- 防鳥ネットを早めに設置する
- 実が色づく前からネットを掛ける
- 熟した実はできるだけ早く収穫する
- ネットのすき間を作らないよう固定する
私も毎年、トマトが色づき始める少し前には防鳥ネットを準備しています。
「まだ早いかな?」と思うくらいが、実はちょうど良いタイミングです。
焦って青い実を収穫しない
7月中旬になると、「なかなか赤くならないから収穫して室内で追熟しよう」と考える方もいます。
もちろん追熟でも赤くなりますが、樹の上で完熟したトマトならではの甘みや香りは格別です。
北海道では昼夜の寒暖差が大きいため、樹上でじっくり熟したトマトは甘みが乗りやすいと言われています。
収穫の目安
- 全体が赤く色づいている
- ヘタの近くまで赤くなっている
- 軽く触れると自然に取れる
- 無理に引っ張らなくても収穫できる
少し待つだけで味がぐっと良くなることも多いので、焦らず見守ることも家庭菜園の楽しみの一つです。
まとめ
北海道・札幌の7月中旬は、トマト栽培にとって「収穫前の総仕上げ」とも言える大切な時期です。
- 日当たりを確保する
- 水を与え過ぎない
- 追肥は少量ずつ行う
- 下葉を整理して風通しを良くする
- 支柱と誘引を確認する
- カラス対策は早めに始める
- 青い実は焦って収穫しない
どれも特別な道具や難しい技術は必要ありません。
毎日ほんの5〜10分、畑をゆっくり眺めるだけでも野菜の小さな変化に気付けるようになります。
その積み重ねが、甘くて真っ赤なトマトとの出会いにつながります。



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