❄️ 11月下旬、世界が静寂に包まれた朝
10月に初雪が降り、11月は雪が降っては解け、降っては解け、を繰り返しながら12月となり少しずつ本格的な冬が近づいてきました。
夜中に降り続いた雪、朝になって窓のそとを見ると、あたり一面が眩しいほどの雪化粧。
屋根の上も、普段の土の色が見える庭も、すべてが真っ白なベールに覆われています。
雪が音を吸い込み、世界は静寂に包まれています。
この静けさが、雪国に住む私たちにとって、冬を迎える儀式のようなものです。
そして、この白いキャンバスは、私たちに**「夜の裏庭で何が起こっていたか」**という、普段は見えない秘密を教えてくれる、雪が降って初めて気づくことが出来る世界を教えてくれていたのです。
🐾 雪が語る、裏庭の野生動物図鑑
朝、カーテンを開け、窓の外を見た私は、裏庭の雪の上にポツポツと点在する足跡の多さに目を奪われました。
普段はただ家庭菜園の跡地が見える裏庭ですが、一晩で降り積もった雪の上に、多種多様な生き物たちの足跡がはっきりと残されていたのです。
日によって足跡の種類も違いますが、だいたい5種類の足跡が確認できました。
足跡を見ただけでそれが何の動物かわかるほどの見識はありませんが、足跡の大きさと実際に近所で見たことがある動物から、ある程度推測することができます。
① 驚きの訪問者:エゾシカの雄大な足跡

一番大きく深い蹄の跡。これはおそらく鹿の足跡です。
年に数回家の周りで見かけます。
エゾシカは非常に大きくて馬と同じくらいの大きさで、立派な角を持った雄の鹿が現れたこともあります。
まさか夜中に裏庭に入ってきていたとは。
一歩一歩が力強く、その軌跡は雄大。
夜の間に静かに雪原を歩き、朝を待たずに去っていったであろうその姿を想像すると、身近な自然の力強さを感じずにはいられませんでした。
② 細くすっきり:キツネの獲物探し

次に目についたのは、小さく、一直線に伸びる足跡。これはキツネでしょう。
イヌの足跡に似ていますが、より細く、雪面を軽快に歩き回るようなリズムがあります。
キツネはわりと頻繁に見かけます。夜の静寂の中、獲物であるネズミや小鳥を探して、鼻をひくつかせながら庭を巡っていたのだろうと想像できます。
その足跡の先の雪に小さな穴が開いていて、これは狩りの痕跡でしょうか。
③ ちょこまか小動物:イタチと野ネズミの跡

さらに目を凝らすと、雪の上を這うような連続した小さな足跡。これはイタチかな?
最近になって見かけるようになりました。
素早く動く小動物の生きた軌跡が、雪によって可視化されていました。
そして、そのイタチの獲物だったかもしれない、野ネズミと思われる小さな足跡。
雪に開いた穴や、通り過ぎた後の細い溝。
生命が命を繋ぐために、我が家の裏庭という小さな空間で、懸命に生きていた夜のドラマが目に浮かびました。
④ 身近な存在:ネコの散歩跡

近所のネコの足跡もありました。
丸く、肉球の跡がくっきりかわいい、雪の上でも優雅さを失わない、近所には数匹の飼い猫(または野良猫)がうろついているのを何度も目撃しています。
夜中にも散歩コースとなっているのでしょうか。
🐻 熊の気配と、自然との緊張感
鹿、キツネ、イタチ……こんなにも多様な動物たちが、私たちの暮らしのすぐそばにいる。
雪は、この土地が持つ「自然の豊かさ」を教えてくれました。
しかし、この地域にはもう一つ、忘れてはならない存在がいます。
近隣ではヒグマの出没情報が時々聞かれます。
幸いなことに、私の裏庭には、恐ろしいほど大きなヒグマの足跡はありませんでした。
ただ、これだけ様々な野生動物が裏庭に来ていいるということは、いつ熊が現れても不思議ではないということを意味しています。
この「足跡がないこと」が、私たちの日々の暮らしを守ってくれている安堵でもあります。
野生動物の生活圏と人間の生活圏が接しているこの土地で暮らすということは、彼らの存在を意識し、ゴミの管理や裏庭の手入れに気を配るという、自然との適度な緊張感を保つことだと感じています。
結びに:雪に感謝する理由
雪が積もった朝。
その真っ白なキャンバスは、私たちの家が、単に人間だけの場所ではないことを改めて教えてくれました。
動物たちの足跡一つ一つが、私たちもこの豊かな自然の一部であり、彼らと静かに共存しているという証です。
次に雪が降った朝は、ただ「寒い」とだけ思うのではなく、夜に繰り広げられた動物たちのドラマを想像しながら、そっと裏庭を覗いてみるのも冬の楽しみでもあります。
あなたの家の周りでは、この冬、どんな動物の足跡が見つかりますか?
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