雪の下野菜とは、冬の間に雪の下で保存した野菜のこと。北海道では昔から自然の冷蔵庫として活用され、甘みが増した「雪の下にんじん」「雪の下キャベツ」「雪の下大根」などは、春まで美味しく楽しめる人気の保存方法です。
雪はまだ早い気もしますが、雪の下の保存する野菜は今から育てる必要があります。
この記事では、小さな裏庭の家庭菜園でもできる「雪の下野菜」に挑戦してみたいと思っている人に、野菜ごとに具体的に解説します。
なぜ雪の下で甘くなるの?
雪の下は気温が0℃前後で安定し、湿度も高いため野菜が凍らずに保存されます。寒さから身を守るため、デンプンが糖に変わり、野菜本来の甘さがぐんと増すのです。
雪の下野菜の作り方
雪の下にんじんの作り方
- 収穫時期:霜が降りる直前、葉が青いうちに掘り上げる。
- 準備:葉を根元から切り落とし、土を軽く払う(洗わない)。
- 保存方法:
- 畑や庭に30〜40cmの穴を掘る。
- 底にワラや落ち葉を敷き、にんじんを並べる。
- 層ごとにワラをはさみ、上から土をかぶせる。
- 積雪で覆われたら、そのまま天然冷蔵庫に。
- 掘り出し:冬〜春先に必要な分だけ掘る。糖度が増して生でも甘い。

雪の下キャベツの作り方
- 収穫時期:晩秋、球がよく締まったものを残す。
- 保存方法:
- 畑に植えたまま外葉を残す。
- 雪が降ると自然に覆われ、外葉が防寒材になる。
- 家庭用では、収穫後に新聞紙で包み、段ボールやプランターに入れて雪で覆う方法も可。
- 掘り出し:春の雪解けに収穫。みずみずしく甘みが強い。

雪の下大根の作り方
- 収穫時期:葉が黄色くなり始めた晩秋。
- 保存方法:
- 葉を切り落とし、土付きのまま準備。
- 深さ40〜50cmの穴に立てて並べる。
- 土・ワラ・落ち葉をかぶせ、その上を雪で覆う。
- プランター保存なら、大根を半分に切り、土やもみ殻と一緒に埋めると良い。
- 掘り出し:冬〜春。柔らかく辛味が抜け、煮物に最適。

雪の下保存の共通ポイント
- 土は完全に落とさず土付きで保存。
- ワラ・落ち葉・新聞紙などを断熱材に活用。
- 雪が少ない地域では、発泡スチロール箱+もみ殻で代用可能。
まとめ
北海道の冬ならではの「雪の下野菜」。
にんじんはフルーツのような甘さ、キャベツは春キャベツよりみずみずしく、大根は煮物でとろける柔らかさに変身すると言われています。
家庭菜園でも、庭やプランターを工夫すれば手軽に実践できるので、今年はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
冬の自然を味方につけて、甘みが増した雪の下野菜をぜひ楽しんでみてください。

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